ボーイスカウトはイギリスの退役軍人のロバート・ベーデンパウエル卿が青少年の健全育成を目指して1907年に創設した青少年運動です。世界では161か国と26の地域で活動が行われ、スカウト人口は3000万人にのぼります。
日本においても1908年にこの運動が伝わり、1922年に日本ボーイスカウト連盟が設立、現在では日本全国で約12万人が活動しています。
ボーイスカウトは小学校一年生から入隊ができ、成人までを対象としたプログラムです。キャンプやハイキングなどの活動を通して、自己の鍛錬と技能の習得、班体制における組織行動、地域と密着した奉仕活動など様々な活動を展開しています。
この運動は、地域、神社、寺院、教会、学校、企業などがバックアップしており、指導者もすべてボランティアです。
ボーイスカウトの一般原則
【教育目的】
本連盟は、ボーイスカウトの組織を通じ、青少年がその自発活動により、自らの健康を築き、社会に奉仕できる能力と人生に役立つ技能を体得し、かつ、誠実、勇気、自信及び国際愛と人道主義を把握し、実践できるよう教育することをもって教育の目的とする。
【基本方針】
ボーイスカウト運動(以下「本運動」という。)は、「ちかい」と「おきて」の実践を基盤とし、ベーデン‒パウエルの提唱する班制教育と、各種の進歩制度と野外活動を、幼年期より青年期にわたる各年齢層に適応するようにビーバースカウト、カブスカウト、ボーイスカウト、ベンチャースカウト及びローバースカウトに区分し、成人指導者の協力によってそれぞれに即し、かつ、一貫したプログラムに基づいて教育することを基本方針とする。
(日本ボーイスカウト諸規定より抜粋)
ボーイスカウト運動の基本精神であり、また良き社会人の持つべき信条でもあります。
ボーイスカウト入隊時に、「ちかい」をたてます。
スカウトのちかい
一、神(仏)と国とに誠を尽くし、おきてを守ります。
一、いつも他の人々を助けます。
一、体を強くし、心をすこやかに、徳を養います。
スカウトのおきて
1.スカウトは誠実である
スカウトは信頼される人になります。
真心をこめて、自分のつとめを果たし、名誉を保つ努力をします。
2.スカウトは友情にあつい
スカウトは、きょうだいとして仲良く助け合います。
すべての人を友とし、相手の立場や、考え方を尊重し、思いやりのある人になります。
3.スカウトは礼儀正しい
スカウトは、規律正しい生活をし、目上の人を敬います。
言葉づかいや制服に気をつけ、行いを正しくします。
4.スカウトは親切である
スカウトは、すべての人の力になります。
幼いもの、年寄り、体の不自由な人をいたわり、動植物にもやさしくします。
5.スカウトは快活である
スカウトは、明るく、朗らかに、いつも笑顔でいます。
不平不満を言わず、元気よく、進んでものごとを行います。
6.スカウトは質素である
スカウトは、物や時間を大切にします。
むだをはぶき、ぜいたくをせず、役立つものは活用します。
7.スカウトは勇敢である
スカウトは、勇気をもって、正しく行動します。
どんな困難なことがあってもくじけずに、新しい道をきり開きます。
8.スカウトは感謝の心をもつ
スカウトは、信仰をあつくし、自然と社会の恵みに感謝します。
お礼のこころで、自然をいつくしみ、社会に奉仕します。
「ちかい」と「さだめ」を年代に合わせてわかり易い言葉になっています。
カブスカウト入隊時に、「やくそく」をします。
カブ隊のやくそく
ぼくはまじめにしっかりやります
カブ隊のさだめをまもります。
カブ隊のさだめ
1.カブスカウトは、すなおであります
2.カブスカウトは、自分のことは自分でします
3.カブスカウトは、たがいに助け合います
4.カブスカウトは、おさないものをいたわります
5.カブスカウトは、すすんでよいことをします
「ちかい」と「さだめ」を年代に合わせてわかり易い言葉になっています。
ビーバースカウト入隊時に、「やくそく」をします。
ビーバー隊のやくそく
ぼくはみんなとなかよくします
ビーバー隊のきまりをまもります。
ビーバー隊のきまり
1.ビーバースカウトは、げんきにあそびます
2.ビーバースカウトは、ものをたいせつにします
3.ビーバースカウトは、よいことをします
各隊によって違いますが、カブスカウトを例にとって説明しましょう。
この内1〜4は集会に必要なもの。5〜6は身だしなみ。7〜9はいざという時に役立つものです。